君に紡ぐ、ことばたち





泣き崩れるあなたを横目に

(もう、痛みすら感じない)




死んでしまったかなしみと

消えてしまったかなしみに




世界はちゃんと、生きていますか?




いっしょがいいの
いっしょにいたいの

(たったひとつの、わがままです)




見上げて
見下ろして

でも

同じ目線で

(わたしと、あなた)




きみが安心して笑っていられる日が
どうかいつか、きますように

(それが僕の、願いだから)




あなたが愛した

こんなにも綺麗な絵空事




旅立つ君への贈り物

(花と)
(歌と)
(この想いを、すべて)




壊してしまったそのかけらを
一生懸命、拾い集めた

(まだこのてのひらできらきらかがやくかけらが

いつかまた空に還れるように)




希望よりもなお遠く

切望よりもなお近く




帰ってきたよ



他の誰でもない
きみに会うために




月はただ白く
青い世界に昇る

(赤茶けた時の姿などまるで知らぬ顔で)




人を傷つけることのない
花になりたい

と思った

(そして、朽ちて萎れて潰されてしまえばいい)




終わる世界の向こう側で
手を振るきみを、抱き締めに行こう

(さよならなんて、言わせない)




ちるハナ、さくハナ

(どちらの方が美しいなんて、誰が決めたの)




じゃあ行くね
ありがとう

(いつかまた、会いましょう?)




舞い散る蝶の亡骸を

どうかあなたは、覚えていて




その青を切り取ったとしても

(私には、届かない)




そこでじっと目をみつめて


愛してる


といえれば、よかったのにな




大丈夫、
わたしはひとつも

さみしく、ないよ











言ノ葉