世界というものは、四つ存在する。 一つは神界。 神、と呼ばれるモノ達の住まう場所。 至高神と呼ばれる存在を中心に、あまたの神々の集う場所。 一つは地界。 さまざまの人の住まう場所。 幾多の国、幾多の王が、興り、そして滅んでゆく場所。 一つは魔界。 悪魔とも妖魔とも呼ばれるモノ達の住まう場所。 幾人かの強い強い力を持つ存在が、魔王としてその他の魔属の上に君臨する場所。 そして、いま一つは。 空界と、呼ばれる、翼もつモノ達の住まう場所。 一人の皇帝が、その下に存在する四つの王家と、そして民とを支配する場所。 これら四つの世界は、互いに干渉しあい、存在している。 神界の神は、地界の人を見守り、魔界のモノを殺し。 地界の人は、神界の神を崇め、魔界のモノを忌み。 魔界のモノは、神界の神を疎み、地界の人を害し。 そして、翼もつモノは、神であろうが人であろうが魔界のモノであろうが。 生涯、ただ一人の相手と契約を交わし、それぞれが持つ不思議の力を行使して、そのただ一人を守護する。相手が死んでも、その魂が存在する限り何度でも契約を交わし、自分自身の消滅のときまで、ソレを繰り返す。 もちろん、どんな契約でも、双方の利益、というものが必要である。一見、契約者だけが得をするように見えるこの契約にも、守護者の利益、というものも存在する。 契約者の流す血は、その守護者にとって何よりの薬になるのだ。どんな病をも癒し、どんな傷をも癒す、その薬を求めて契約者を求めるモノは、後を絶えない。 ある者は嘲笑う。人と比べて、永劫に近い時を生きるモノでさえ、より長い生を求めるのかと。 ある者は哀れむ。愚かな生にしがみつく、その醜い姿を……。 しかし、それはどの世界でも共通して言えること。大なり小なり欲をもつモノは、どの時代、どの世界にも存在するのだから。 ともあれ、彼らの中には、もちろん、そういった打算抜きに、あるいは成り行きで守護者を務めるモノもいる。 これはそのうちの、とある守護者と契約者達の物語……。
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